卓球技術 サーブとレシーブの横回転の基礎

卓球技術 サーブとレシーブの横回転 卓球の基本技術
卓球技術 サーブとレシーブの横回転

卓球の横回転とは

卓球のサーブやレシーブにおいては、横回転は多く使われています。
卓球の横回転とは、ボールがコマのように横方向に回る回転のことです。

卓球ボールの回転図

卓球ボールの回転図

卓球の横回転は上から見た時に時計回りに回転するのが右横回転で反時計回りに回転するのが左横回転の状態です。

横回転の打ち方とボールの回転方向

横回転ボールは、ラケットでボールを左右どちらかにこすって打つことで作り出すことができます。

右横回転の打ち方とボールの回転方向

図はラケットでボールを左にこすりながら打ったものです。

上から見た時に、時計回りに回転している状態となっていますがこれが右横回転となります。時計回りによる回転は順横回転とも呼ばれています。

右横回転の打ち方とボールの回転方向

左横回転の打ち方とボールの回転方向

図はラケットでボールを右にこすりながら打ったものです。上から見た時に、反時計回りに回転している状態となっていますがこれが左横回転となります。

反時計回りによることから逆横回転とも呼ばれています。

左横回転の打ち方とボールの回転方向

卓球の横回転のボールの特徴

卓球の左横回転サーブを打つと、ボールはやや弧を描きながら相手コートに飛びます。
左横回転のボールを相手のラケット正面にまっすぐ当てた場合、瞬間に回転力がかかり、相手コートの左横方向に飛ぶのが特徴右横回転の場合はその逆になり、左横回転のボールを相手のラケット正面にまっすぐ当てた場合、瞬間に回転力がかかり、相手コートの左横方向に飛ぶのが特徴です。

右横回転(順横回転)

右横回転のボールを相手のラケット正面にまっすぐ当てた場合、瞬間に回転力がかかり、相手コートの右横方向に飛ぶのが特徴

右横回転(順横回転)の特徴

左横回転(逆横回転)

左横回転のボールを相手のラケット正面にまっすぐ当てた場合、瞬間に回転力がかかり、相手コートの左横方向に飛ぶのが特徴。

左横回転(逆横回転)の特徴

ラバーによる回転のメカニズム

卓球のラケットでボールを打った際にボールに回転が生まれるのは、ボールがラバーにあたったときの反発力摩擦力によるものです。ラケットにボールが当たると、ラバーがボールを跳ね返そうとします。このラバーの反発力に、ラケットの摩擦力が加わることで回転に繋がります。

ラバーによる摩擦力の違い

摩擦力は、ラバーの種類によって変わってきます。

摩擦力が多く、回転がかけやすいラバー
裏ソフトラバー

卓球選手の多くが使っている裏ソフトラバーは表面が平らなため、コントロールが良く、回転かけやすいため、スピード感あふれるプレイが可能です。初心者にとっても扱いやすいラバーとなります。

摩擦力が少なく、回転がかけにくいラバー
表ソフトラバー

表ソフトラバーはスピードが出やすいが、回転が掛かりにくいのが特徴です。回転がかからない分、スピードボールが出やすいラバーです。

アンチラバー

アンチラバーなどは表面が滑りやすく摩擦力が少ないため回転がかけづらいラバーとなります。

粒高ラバー

粒高ラバーなどもアンチラバー同様、表面が滑りやすく摩擦力がかかりにくいのですが、ラバーの表面の粒ボールの回転力を左右するため、アンチラバーとは違い、変化のともなったボールになります。

<参考>卓球のラバーの種類と特徴について詳しくはこちらで解説

ラバーの種類を選ぶ際、横回転の回転力を高めることを目的とした場合は、摩擦力が多く、回転がかけやすいラバーである裏ソフトラバーを選ぶようにしましょう。

横回転のサーブ技術とは

横回転のサーブは相手のミスを誘うことができる技術です。さらに左横回転右横回転といった様々な回転のサーブを組み合わせることで、試合運びを有利にすすめることが出来ます。

横回転のサーブには様々なサーブ技術があり、それぞれのフォームやスイング方法が異なります。

横回転サーブの打ち方

横回転サーブの打ち方はこちらで紹介しています。

その他、横回転によるサーブ方法

横回転サーブには他にもいろいろなやり方があります。一部ご紹介します。

巻き込みサーブ

卓球の巻き込みサーブとは、ラケットでボールを包んで巻き込むようにボールの外側をとらえて、左横回転をかけるサーブ技術です。

しゃがみ込みサーブ

卓球のしゃがみ込みサーブとはしゃがみ込みながら出すサーブのことです。
スイングと同時にしゃがみ込み、体を下に沈ませてその勢いと力を利用することで、ボールに強烈な横回転をかけることが出来ます。

YGサーブ

YGサーブの由来はyoung Generation若い世代という意味で、豪快なスイングが特徴。
YGサーブは反時計回りの左横回転を打つことが出来ます。

<参考>サーブ一覧

横回転サーブのレシーブ

卓球の試合の中で、相手が横回転サーブを打ってきた場合、回転の種類や角度によって返球方法は様々です。右横回転上回転もしくは左横回転下回転といった、相手は得点を得るために回転を組み合わせて打ってくる場合がありますので、相手の打ってきたボールの回転角度を見極め、返し方を変えていく必要があります。横回転ボールの返し方には、以下の方法があります。

1 ボールの回転に合わせる。

横回転の返球方法としては、まずはボールの回転に合わせてラケットの角度を変える方法が挙げられます。ポイントとしては、ボールの回転に合わせて流すように打ちます。

回転に合わせた横回転ボールの返球方法
基本的な右横回転(順横回転)返球方法

右横回転の場合は、まっすぐ当てると自分のコートの右側に飛びますので、ラケットの角度を相手のフォア側に向けることで相手のコート内にボールを飛ばすことができます。

基本的な右横回転(順横回転)返球方法
基本的な左横回転(逆横回転)返球方法

左横回転の場合は、まっすぐ当てると自分のコートの左側に飛びますので、ラケットの角度を相手のバック側に向けることで相手のコート内にボールを飛ばすことができます。

基本的な左横回転(順横回転)返球方法
回転に合わせた横上回転と横下回転ボールの返球

横回転ボールに対し、上回転下回転などいずれかを加えられている場合、更に上回転、下回転に合わせて変化をつける必要があります。横上回転横下回転などが代表例です。

横上回転

横上回転とは横回転に上回転が組み合わさった回転です。この横上回転ボールを打球するためには球の頂点を捕らえ、ボールをかぶせ気味にして横回転に合わせるように角度をつけながらスイングします。

横下回転

横下回転とは横回転に下回転が組み合わさった回転です。下回転を返球する場合はラケットの表面を上向きにして返球する必要がありますので、ボールの下回転の強さに応じてラケットを上向きにして横回転に合わせてラケットの角度を調節しながら返球します。

2、更に強い回転をかけて返球

相手のかけた横回転よりも更に強い横回転をかけて打つことです。相手のかけた回転よりも更に強い回転にすることで、相手にとって非常に返しにくいボールとなります。

横回転を返球するレシーブ技術
フリック

フリックを使うことで横回転のボールに対し、ボールの回転量を更にふやして相手に返球することができます。

フォアドライブ

横回転に対し、前進回転のフォアドライブバックドライブをかけることで、回転力を弱められ、なおかつ強い攻撃を仕掛けることができます。

チキータと逆チキータ

チキータは腕と手首を使い、ボールに対し強烈な右横回転(順横回転)を掛けることができ、逆チキータはボールに対し左横回転順横回転)をかけることができます。相手の横回転に対し、更に強力な回転で返球することができます。

卓球技術 サーブとレシーブの横回転の基礎まとめ

卓球の横回転の基本的な仕組み、サーブの打ち方と返し方を解説させて頂きました。
卓球における横回転の仕組みを覚えることは必要不可欠です。

回転の基本的なしくみが理解できれば、様々な場面においても横回転を使った多彩なサーブやレシーブなどを繰り出すことが出来ます。横回転のしくみの基礎をしっかりと頭に入れておきましょう。