卓球のフリックとは
卓球のフリックとは短めの上回転や横回転などのボールをレシーブして返球するための台上技術です。
フリックを使いこなせれば、短い距離の上回転や横回転ボールをラケットで短く払うように打ち返すことが出来るようになります。しかし初心者にとって、最初の内はとてもむずかしい技術の1つです。
卓球のフリックを打つことのメリット
フリックの種類
卓球のフリックにはフォアハンドフリックとバックハンドフリックの2種類があります。
卓球のフリックのやり方
フォアハンドフリックの打ち方
フォアハンドフリックはフォアハンドの構えから打つフリックで、フォア側に来たショートボールに対応します。
- フォアハンドの構えからボールを体の中心より少し右寄りにして右足を出しながら体を前に寄せます。
- ラケットを前に出しながら、すこしボールにかぶせぎみにして
- 手首を使ってコンパクトなスイングでボールをラケットで払うようなイメージで素早く打球します。
バックハンドフリックの打ち方
バックハンドフリックはバックハンドの構えから打つフリックです。バック側や体の正面などに来たショートボールに対応できます。
- バックハンドの構えからボールが体の中心にくるように移動します。
- 右足を出して体を前に寄せて、ラケットを前に出しながら、
- すこしボールにかぶせぎみにして、手首を使ってコンパクトなスイング
- ボールをラケットで払うようなイメージで素早く打球します。
卓球動画 フリック
基礎テクニック フリック(フォア・バック)
卓球のフリックを安定させるための4つのポイント
卓球のフリックを安定しさせるための4つのポイントです。
1・フリックはショートボールを狙う
フリックは、短い距離のボールを打つのに適している台上技術です。
比較的長い距離のボールの場合は、フリックは適していません。
あくまでもショートボールにこそ、真価を発揮します。
そのためショートボールにはフリックで対応し、
ロングボールの場合はフォアハンドドライブやバックハンドドライブなどで対応するなど
ボールの距離の長さに応じた使い分けが大切です。
<参考>フォアドライブやバックハンドドライブについてはこちらの記事で解説。
2・ボールの軌道上に先行して右足を出す。
フリックを打つ際にボールが来る前に右足を出して置くことが重要です。
ボールが来る前の段階で、ボールの軌道上に右足を出しておくことは、
打球へ 素早く対応できるとともに安定感のあるフリックとなります
3・フリックの打球点は頂点で打つ
フリックの打球点としては回転の勢いが落ちるタイミングである
ボールのバウンドの頂点を狙うと良いでしょう。
ボールのバウンドの頂点を狙うことで、威力のあるフリックを打つことが出来ます。
4・打球の瞬間は素速くスイングする
スイングを素早くすることで、切れのあるフリックをすることができます。
素早くスイングをすることで、たとえ横回転が掛かっていても相手のコートに、
ダイレクトに切れの良いフリックを返すことが出来ます。
卓球動画 プロのフリック
究める!シリーズ㉑ フォアハンドフリック|吉村真晴(名古屋ダイハツ)
より有効的にフリックを使う方法
卓球のフリックを安定して打つための4つのポイントをご紹介しましたが、
試合を有利にすすめるためには様々な場面に対応する必要があります。
今回は実際の試合におけるより有効的にフリックを使う方法などをご紹介したいと思います。
複数の台上技術を使った打ち分け
ボールの回転にラケットを合わせた回転ボールへのフリック
横回転に対するフリック
横回転ボールに対してフリックを打つ際にラケットの角度を変化させ、流すように打つやり方です。
右横回転
右横回転は、ラケットの角度を相手のフォア側に向けることで相手のコート内にボールを飛ばすことができます。
左横回転
左横回転の場合は、ラケットの角度を相手のバック側に向けることで相手のコート内にボールを飛ばすことができます。
下回転やナックルに対するフリック
フリックは基本的には上回転向けや横回転向けの技術ですが、ラケットの角度を変えるなどで下回転やナックル(無回転)などにも対応することが出来ます。
下回転に対するフリック
短めの下回転ボールに対し、右足を合わせ、ラケットを垂直にして上方向にスイングして、上回転をかけて返球します。
ナックルに対するフリック
短めのナックル(無回転)ボールに対し、右足を合わせ、ラケットを垂直にして少し前方向にスイングして、上回転をかけて返球します。
卓球のフリックの練習の仕方
卓球のフリックを上達するためには、まずはフォームを覚え、スイングを行いフォームを覚えます。次に実際にフリックで打球出来るように練習をします。実際の卓球台において、パートナーとのラリー練習が効果的です。
1.スイング練習
フォームをチェックしながら何度も繰り返し、スイング練習を行います。フォアハンドフリックとバックハンドフリックを交互に繰り返し行い、フォームを覚えます。
2.パートナーとのフリックのラリー練習
パートナーに上回転と下回転を交互に打ってもらい、上回転はフリックによる返球、下回転はストップやツッツキでの返球といった複数のボールの打ち分け方をマスターするような練習方法が実践的で効果的な練習方法となります。
この練習方法により、フリックの上達はもちろんのこと、同じ台上技術であるツッツキやストップなどといった複数のレシーブとの打ち分け技術も身につくようになります。
卓球動画 フリック練習方法
フォア前フリックを上達させてためのポイント
プロが教えるバックフリックのコツ
卓球のフリックの打ち方・コツ まとめ
卓球のフリックの打ち方・コツやフリックを安定して打つためのポイントなど解説させていただきました。
フリックを使いこなせるようになると、バリエーションを持たせた攻撃をすることが出来ますが、なれるまでは難しい技術です。
フリックのフォームに合わせたスイング練習。そしてストップやツッツキなどを織り交ぜたパートナーとの練習をすることで、フリックの技術向上とともに、試合の中で多彩な攻めが出来るようになります。是非、フリックを覚えていきましょう。