卓球の回転の基礎
卓球のサーブやレシーブ技術において、ボールに回転を掛けることは重要です。
この回転を掛ける事で、多彩なサーブやレシーブなどを繰り出すことが出来ます。
そのためにもこのボールの回転の状態が卓球台の上でどう左右するのか、頭で理解していく必要があります。
回転には、上回転、下回転、横回転などがありますが、もっともよく使われている上回転と下回転について解説したいと思います。
卓球の上回転とは

卓球における上回転とは
ボールが進む方向にむかって回転している状態のことをいいます。
卓球の下回転とは

卓球における下回転とは
ボールが進む方向とは反対に回転している状態をいいます。
この上回転と下回転ですが、この回転の違いによって、ボールがラケットにあたった時に、
ボールが跳ね返る方向が変わってきます。
ボールの回転の違いによる仕組みを覚えよう
上回転ボールの仕組み

ボールが上回転の状態で、ラケットを垂直にまっすぐ立てた状態で当てると、ボールは上回転を繰り返しながら上に向かって飛んでいきます。
下回転ボールの仕組み

ボールが下回転の状態で、ラケットを垂直にまっすぐ立てた状態で当てると、ボールは下回転を繰り返しながら下に向かって落ちていきます。
ラバーによる回転のメカニズム
卓球のラケットでボールを打った際にボールに回転が生まれるのは
ボールがラバーにあたったときの反発力と摩擦力によるものです。
ラケットにボールが当たると、ラバーがボールを跳ね返そうとします。
このラバーの反発力に、ラケットの摩擦力が加わることで回転に繋がります。
この摩擦力は、ラバーの種類によって変わってきます。
ラバーによる摩擦力の違い
裏ソフトラバー
卓球選手の多くが使っている裏ソフトラバーは表面が平らなため、コントロールが良く、回転をかけやすいため、スピード感あふれるプレイが可能です。
初心者にとっても扱いやすいラバーとなります。
表ソフトラバー
表ソフトラバーはスピードが出やすいが、回転が掛かりにくいのが特徴です。回転がかからない分、スピードボールが出やすいラバーです。
アンチラバー
アンチラバーなどは表面が滑りやすく摩擦力が少ないため回転がかけづらいラバーとなります。
粒高ラバー
粒高ラバーなどもアンチラバー同様、表面が滑りやすく摩擦力がかかりにくいのですが、
ラバーの表面の粒がボールの回転力を左右するため、アンチラバーとは違い、変化のともなったボールになります。
<参考>卓球のラバーの種類と特徴について詳しくはこちらで解説
上回転と下回転のサーブ技術とは
上回転と下回転のサーブには様々なサーブ技術があり、それぞれのフォームやスイング方法が異なります。
上回転サーブの打ち方
上回転によるサーブ方法を一部紹介します。
ドライブサーブ
ドライブサーブはラケットを手前に(引っ張り上げるように)回しながら、ボールに上回転をかけるように打つサーブです。
強烈な上回転(ドライブ)をかける事ができるサーブです。
ロングサーブ
卓球のロングサーブとは力強く前方にボールを飛ばすサーブ技術です。
強く打球することで球を最大限に速く打つことで相手に攻撃の隙間を与えないといった攻撃型のスタイルですが、慣れやすく初心者向けのサーブです。
一般的なロングサーブといわれるものは回転をかけないナックル型が多いのですが、上回転をかけてサーブをすることもできます。
下回転サーブの打ち方
下回転によるサーブ方法を一部紹介します。
下回転サーブ
刃物で斜めにカットするようにラケットを下に向かって振ることから下回転サーブは別名カットサーブともいいます。
卓球における下回転サーブとは、ボールの下側をラケットでななめ下にこすることで下向きの回転を与えて相手に打つサーブのことをいいます。
しゃがみ込みサーブ
スイングと同時にしゃがみ込み、体を下に沈ませてその勢いと力を利用することで
ボールに強烈な回転をかける事ができるのがしゃがみ込みサーブです。
上回転や下回転でも自在にコントロールすることができます。
上回転と下回転ボールの返し方とは
回転系のボールは同じ回転で返す事が基本的なポイントです。
例えば、上回転であれば、ドライブやスマッシュ、
下回転の場合、ツッツキやフリック、ストップといったやり方です。
同じ回転をかけることでボールをうまくコントロールすることができます。
上回転ボールのレシーブ
上回転ボールをレシーブする方法を一部ご紹介します
フォアハンドドライブ
フォアハンドドライブとはフォアハンドの構えからボールを上にこすって
強力な上回転をかける技術であり、主に相手に攻撃を仕掛けるときにつかう一撃必殺の技です。
上回転サーブに対して、更に強力な上回転で返すことが出来る技術です。
バックハンドドライブ
バックハンドドライブとはバックハンドの構えからボールを上にこすって
強力な上回転をかける技術です。
フォアハンドドライブ同様、上回転サーブに対して、更に強力な上回転で返すことが出来る技術です。
下回転ボールのレシーブ
下回転ボールをレシーブする方法を一部ご紹介します。
ツッツキ
ラケットを突くように打つことから、ツッツキと呼ばれています。
主に下回転のかかったボールに対し、用いられる技術です。
回転に逆らわずに相手に下回転のまま返球することができます。
ストップ
ストップとは相手の攻撃をストップするようなスタイルで
短い下回転のボールを返球するためのテクニックです。
<参考>ストップの打ち方・コツについてはこちらの記事で解説しています。
フォアカット
フォア側にきた下回転ボールに対してラケットを上から下に切るように振り下ろして
下回転をかけて返球する技術です。
<参考>フォアカットの打ち方・コツについてはこちらの記事で解説
バックカット
バック側にきた下回転ボールに対してラケットを上から下に切るように振り下ろして
下回転をかけて返球する技術です。
<参考>バックカットの打ち方・コツについてはこちらの記事で解説
まとめ
卓球における上回転と下回転の仕組み、サーブとレシーブ方法を解説させて頂きました。
卓球のサーブやレシーブ技術において、ボールに上回転と下回転を掛けることは重要。
そのためにも回転の基本的なしくみを覚えることは必要不可欠です。
回転の基本的なしくみが理解できれば、様々な場面においても下回転・上回転を使った多彩なサーブやレシーブなどを繰り出すことが出来ます。下回転と上回転のしくみの基礎をしっかりと頭に入れておきましょう。