卓球の戦術とは
卓球は1対1または2対2といった相手との対戦をするスポーツです。
基本的に得点を取り合うスポーツですので、やみくもにボールを打つだけでは、得点につなげることも勝つことも出来ません。
試合中に相手をしっかりと観察して、相手の苦手なコースや苦手な回転といったところを探り出し、相手の隙きをつくことで、得点に結びつけることが出来ます。
またその一方で、時には守備をしながらの攻撃をするなどで勝利を導くなどの やり方もあります。
このように、戦術とはつまり相手に合わせてプレイスタイルを随時変えていく 攻撃と守りの手法
つまり戦い方のことです。
卓球の戦術の考え方
卓球の戦術の考え方としては、いくつかあるのですが、以下の2つのパターンに大別されます。
攻撃的戦術 守備的戦術
攻撃的戦術とは
例えば、相手がバック側が苦手な選手の場合、バックに打ちにくいサーブを放つなど、
相手の苦手なコースや弱点をつくといった方法や、ロングでの返球と見せかけて
ショートボールを打つなど、相手の思惑を外すといった方法が考えられます。
このように攻撃をメインにした戦術のことを攻撃的戦術といいます。
守備的戦術とは
例えば、相手がドライブを得意としている場合、浮いたボールなどは相手の攻撃の対象になってしまいます。
この場合、下回転サーブやツッツキの返球などでドライブを封じてしまうことで、相手のペースを崩す事ができます。
このように相手の得意な攻撃から防御することをメインとした戦術が守備的戦術となります。
卓球の戦術の立て方
卓球では、多くの選手が様々なプレイスタイルで戦っていますので、
この戦う相手に合わせて戦術を立てていく必要があります。
相手がカットマンの場合は、どう戦っていくか。
相手がドライブマンだった場合、どう戦っていくかなど
多彩なタイプの選手と戦うためにも、基本的な戦術をあらかじめ覚え、練習していくことが重要になります。更に、経験を通じて新たな戦術を編みだすことも必要です。
そうすることで、この選手にはこの戦術を使おうといった戦略をたてることが出来ます。
この戦術の引き出しを増やすことで、試合を有利にすすめることが出来るようになります。
卓球の戦術の鉄板パターン
この戦術については、
多くの選手が使っているセオリーともいえる鉄板のパターンがあります。
戦術を即座に立てていく場合においても、基本的にはセオリーともいえる戦術のパターンを応用したものが多いです。
ここでは、初心者向けとして、基本的な戦術である3球目攻撃3パターンと
比較的多くの選手が使っているタイプ別戦術鉄板6パターンをご紹介します。
この基本戦術とタイプ別の戦術のパターンを覚えて実践することで、
試合を有利に運ぶことができるようになりますので、ぜひご参考にして下さい。
基本戦術 3球目攻撃
基本戦術として、まず上げられるのは3球目攻撃です。
卓球における3球目攻撃とは、相手に3球目に攻撃を仕掛ける前提で、戦略的にボールを打っていくことを意味します。
この卓球の3球目攻撃は相手の意表をつく上では、攻撃的戦術となります。
3球目攻撃パターン1 バック側にロングサーブ
ロングサーブを相手のバック側に打ち、相手がやはりロングサーブで返してきたところの3球目を強打。
1球目サーブ ロングサーブを相手のバック側に打つ。
2球目 相手がロングサーブで返球。
3球目攻撃 3球目をバック側を狙って強打。
相手のロングサーブの3球目狙いで絞り込み、反対側に打つと見せかけてバック側に意表をついて3球目攻撃
3球目攻撃パターン2 両サイドへロングサーブ
フォアまたはバックにロングサーブを打ち、相手がロングサーブで返してきた ところを狙い3球目を最初のサーブとは逆サイドへ強打。
1球目サーブ ロングサーブをフォアもしくはバック側に打ちます。
2球目 相手がロングサーブで返球。
3球目攻撃 3球目に逆サイドを狙って強打。
左右にコースを散らすことで相手を翻弄させることを狙います。
3球目攻撃パターン3 ショートとロングを組み合わせる
相手を両サイドに振るだけでなく、ロングサーブをショートサーブに変化させるなどで、更に前後に揺さぶるといったやり方です。
1球目サーブ ショートサーブをフォアもしくはバック側に打ちます。
2球目 相手がショートレシーブで返球。
3球目攻撃 3球目に逆サイドを狙ってロングで強打。
相手を前後左右に振り回し、得点につなげる狙いです。
この3球目攻撃のパターンを覚えていくことで、卓球の戦術の一つとして相手に意表をつく攻撃をすることができ、得点を得るチャンスにつなげていくことが出来ます。
<参考>3球目攻撃の様々なパターンはこちらの記事で解説しています。
タイプ別 基本戦術パターン
卓球の戦術 対カットマン戦術
カットマンに対する戦術として効果的なのは前後の揺さぶりなどです。
カットマンは中陣から後陣のカットと前陣のツッツキが基本です。
そのためカットマンに対してはドライブとツッツキの交互の攻めを行い、
相手を前後に揺さぶることが対カットマンとして効果的な戦術となります。
卓球の戦術 対ドライブマン戦術
ドライブマンに対する戦術として効果的なのが短い下回転サーブです。
ドライブマンが得意とするドライブは、下から上に向けて上回転を加えるスイングです。
短い下回転サーブを放たれてしまうと、得意のドライブサーブは打ちにくい為、ドライブ主体の自分のペースに持っていくことができなくなります。
相手がドライブマンだった場合は、短い下回転のサーブで相手のペースを崩して、試合を支配しましょう。
卓球の戦術 対ブロックマン戦術
対ブロックマン向け戦術としてはショートとロングで前後左右に振るやり方が効果的です。
卓球のブロックは基本的に体の正面で受けるスタイルです。
前後左右に振られるとブロックのフォームを取れず、思うようにブロックが出来ません。
そのため試合の相手がブロックマンであった場合、フォアやバックで左右に振ったり、ショートやロングを織り交ぜたりするなど、相手を揺さぶることでブロックでの返球を困難にさせることができます。
卓球の戦術 対サウスポー向け戦術
対左利き選手向け戦術として効果的なのが、前後の揺さぶりとフォア打ちです。
サウスポーの選手はバック打ちにはめっぽう強いのですが、
フォアに対してはバック打ちほどではありません。
そのため、サウスポーであった場合、両サイドのロングサーブとショートサーブを織り交ぜ、比較的フォア側を狙って、攻撃することでミスを誘うことが出来ます。
卓球の戦術 対ペンホルダー 向け戦術
相手がペンホルダーの選手の場合、効果的なのがバック狙いです。
ペンホルダーでのバック打ちはシェークハンドと比べると打ちにくいです。
そのため、相手がペンホルダーの選手の場合、フォアとバック両方にふっていく攻撃をすることでペンホルダーの弱点であるバック打ちからミスを誘い出すことが出来ます。
卓球の戦術 対シェークハンド向け戦術
相手がシェークハンドの選手の場合、ミドルを狙って打つのが効果的です。
ミドルとは、ラケットを握っている腕の付け根のラインにあたります。
このミドルラインは、シェークハンドでの返球の際に、バック返球かフォア返球なのかを迷うラインとなり、ここを狙うことで返球を一歩遅らせる効果となります。
まとめ
卓球における戦術についてご紹介しました。
卓球の戦術に対する考え方としては、まず基本パターンを覚えて実践する。
そして、試合の経験を重ねながら少しずつ戦術を増やしていくのがセオリーです。
ぜひ経験を積んで、様々な戦術を増やしていきましょう。