卓球フリックの打ち方とコツ完全ガイド|フォア・バック・回転別・練習法・戦術

卓球のフリックの打ち方・コツとは サーブ・レシーブ
卓球のフリックの打ち方・コツとは

卓球のフリックは、レシーブから主導権を握るための最重要台上技術です。短い下回転サーブやストップに対して、ツッツキだけで返していませんか? フリックを身につけることで、相手より先に攻撃に入ることができ、試合展開を大きく有利に進められます。

本記事では、初心者が安定させる基本から、中・上級者が使い分ける回転対応・戦術・応用フリックまでを体系的に解説します。フォアフリック・バックフリックの違い、回転別のラケット角度、練習方法、用具選びまで網羅しているので、ぜひ最後までご覧ください。


フリックとは?|意味・目的・メリット

フリックとは、台上の短いボールに対して、手首と前腕を使って弾くように打つ攻撃的レシーブです。特に下回転サーブや短いツッツキに対して使われ、レシーブから先手を取ることを目的とします。

フリックの主なメリット

  • レシーブから攻撃に転じられる
  • 相手に3球目攻撃をさせない
  • 台上で主導権を握れる
  • ツッツキ一辺倒から脱却できる

※ツッツキとの違いは、先にこちらが攻撃意識を持つ点です。

▶ 関連:卓球のツッツキのコツ


フリックの基本フォームと打点

卓球フリックの種類と特徴を比較した図。フォアフリックとバックフリックの動作、打点、得意な場面の違いを解説
フリックにはフォアフリックとバックフリックがあり、それぞれ動作と得意な場面が異なります。

次に、フォアフリックとバックフリックそれぞれの特徴を整理します。

  • 立ち位置:台に近く、やや前傾
  • 打点:バウンド直後〜上昇点
  • スイング:コンパクト(大振りしない)
  • 主な動作:前腕+手首

フリックで最も重要なのは打点とコンパクトさです。打点が落ちると回転の影響を強く受け、ネットミスやオーバーが増えます。


フォアフリックの打ち方とコツ

フォアフリックは、フォア側に来た短いボールを前に入りながら払うように打つ技術です。

フォアフリックのポイント

  • 右利きは右足を一歩前に出す
  • ラケット角度はやや閉じる
  • 肩は使わず、前腕と手首で加速
卓球フリックの基本フォーム図。構えからインパクトまでの体勢、ラケット角度、打点位置を段階的に解説
フリックの基本フォーム。構え・体重配分・打点・インパクトまでの流れを正しい形で理解することが安定への第一歩。

🟦 フォアハンドフリックの手順

  1. 構えを作る
     足は肩幅、前後にやや開く。
     重心はやや前、ラケットは身体前方に構える。
  2. 目線でボールを追う
     ボールの回転と速度を確認し、次の動作へ準備。
  3. 打点の位置を決める
     ボールがネットと自分の間で高く弾んだ瞬間を狙う。
  4. ラケット面を角度調整
     やや上向きにセットし、回転を打球に乗せる準備をする。
  5. 腰を回しながら振る
     腰から上半身を回転させ、ラケットをボールへ運ぶ。
  6. インパクト(当てる瞬間)
     ラケット面を上やや内側に向け、ボールの上部を捉える。
  7. フォロースルー
     打球後は体の正面でラケットを止め、次の構えにつなげる。

まずは回転に関係なく共通となるフリックの基本フォームを確認しましょう。

初心者は「持ち上げる」のではなく、「前に弾く」意識を持つと安定します。

▶ フォアの基礎はこちら 卓球フォアハンドの基本完全ガイド|初心者が最初に身につける打ち方・フォーム・練習法


バックフリックの打ち方とコツ

バックフリックは、体の正面〜バック側の短いボールに強い技術です。近年はバックフリック主体の選手も多く、必須スキルとなっています。

バックフリックのポイント

  • 体を少し前に入れる
  • 肘の位置を固定
  • 手首のスナップを使う
卓球バックフリックの打ち方を解説した図。手首の使い方、ラケット角度、打点の位置と安定させるコツを図解
バックフリックは手首の使い方と打点が重要。無理に振らず、コンパクトな動作が安定につながります。

🟧 バックハンドフリックの手順

  1. 構えを作る
     足は肩幅、膝は軽く曲げる。
     体がブレないよう、重心は低めに保つ。
  2. 打点の位置を確保
     ボールが自分の体の前方で弾み始めたタイミングを狙う。
  3. ラケット面をセット
     少し開いた角度でボールの上部に当てる準備。
  4. 上半身を使って振る
     腕だけでなく、肩・背中まで意識して振る。
  5. インパクト時の意識
     面を動かさず、ボールを押し上げるように当てる。
  6. フォロースルー
     インパクト後は体の正面でラケットを止めて次球に備える。

バックフリックは難しく感じやすい技術ですが、ポイントを押さえれば安定して使えるようになります。

▶ バックハンドの基本はこちら 【初心者向け】卓球バックハンドの基本|安定するフォームと打ち方を完全解説


🟨 よくあるミスと改善法(フリック)

  • ミス①:打点が遅い
     → 打点を前にとる意識を持つ。
  • ミス②:面が閉じすぎる/開きすぎる
     → ラケット面を目線で確認するクセをつける。
  • ミス③:腰が回らない
     → 腰の回転を意識して振る練習。

卓球動画 フリック

基礎テクニック フリック(フォア・バック)


フリックが安定しない原因とよくある失敗

フリックが安定しない原因の多くは、技術そのものよりも判断ミスや準備不足にあります。特に多いのが、打点が遅れてしまうケースです。台上のボールは滞空時間が短く、頂点を過ぎてから触ると回転の影響を強く受け、ミスにつながりやすくなります。

次に多いのが、大振りになってしまうことです。フリックは強く振る技術ではなく、コンパクトな動作で角度とタイミングを合わせる技術です。手首を使おうと意識しすぎると、逆にラケットが不安定になります。

また、回転の読み違いも失敗の大きな原因です。下回転とナックルを混同したり、横回転を軽視したりすると、ラケット角度が合わず簡単にネットミスやオーバーミスが出ます。さらに「落としたくない」という意識が強すぎると動きが硬くなり、判断が遅れる点も注意が必要です。

フリックが安定しない原因

  • 打点が遅れてしまうケース。
  • 大振りになってしまう。
  • 回転の読み違い

回転別フリックの使い分け

卓球フリックの回転別打ち分け図。下回転・横回転・上回転・無回転(ナックル)に対するラケット角度と打点の違いを比較解説
回転別フリックの打ち分け。下回転・横回転・上回転・無回転(ナックル)では、ラケット角度と打点を変えることが安定のポイント。

まずは回転ごとの違いを図で把握し、その後に各回転の具体的な打ち方を確認していきましょう。

下回転

  • ラケット角度:やや開く
  • 打点:早め
  • 意識:回転に負けず前へ
卓球の下回転ボールに対するフリックの基本フォーム。ラケット角度をやや開き、台上でボールの下を前に弾く技術
下回転に対するフリック。ラケットを開き、回転に負けず前方向へ弾くのが安定のコツ。

横回転

  • 横成分を相殺する角度調整
  • 手首を固めすぎない
卓球の横回転ボールに対するフリックの打ち方。回転方向に合わせてラケット角度を調整する台上技術
横回転フリックは相手の回転方向を見極め、ラケット面を合わせることが重要。

横回転の基礎 卓球の横回転とは?サーブとレシーブの仕組み・返し方を初心者向けに完全解説

上回転

  • 被せ気味に弾く
  • 強打せずコース重視
卓球の上回転ボールをフリックで攻撃するフォーム。ラケットをややかぶせ、早い打点で前に振り抜く
上回転はバウンド直後を狙い、ラケットをかぶせて前方向へ打つ。

ナックル(無回転)

  • 角度を作りすぎない
  • オーバーミス注意
卓球の無回転(ナックル)ボールに対するフリック。ラケットを立て気味にし、ボールの中心を正確に捉える
無回転フリックはかけ過ぎに注意し、ボールの中心をシンプルに弾く。

▶ 回転の基礎はこちら 卓球の回転の基本|上回転・下回転の仕組みとサーブ・レシーブ対策


回転が分からないときのフリック判断基準

実戦では、相手サーブの回転が完全に分からない場面も多くあります。そのような場合は、無理にフリックを狙わず、いくつかの判断基準を持つことが大切です。

まず注目したいのは、相手のラケット角度とスイング方向です。下回転系であればラケットが下を向きやすく、横回転が強い場合は横方向の振りが目立ちます。次に、ボールのバウンド後の伸び方も重要です。失速するボールは下回転、伸びるボールは上回転やナックルの可能性があります。

それでも判断に迷う場合は、安全策としてラケット角度をやや立て、ナックル寄りを想定した軽いフリックに切り替えるのも一つの選択です。フリックを打たない判断も、安定した試合運びには欠かせません。

相手のラケット角度とスイング方向をみる

  • 下回転系であればラケットが下を向きやすい。
  • 横回転が強い場合は横方向の振りが目立つ。
  • ボールのバウンド後、失速するボールは下回転の可能性。
  • ボールのバウンド後、伸びるボールは上回転やナックルの可能性。

レベル別 フリックの練習方法

フリックはレベルに応じて練習内容を変えることで、効率よく上達できます。

初心者向け

初心者の場合は、ナックルや軽い下回転を固定し、多球練習で安定した打点を身につけることが最優先です。フォームとタイミングを崩さないことを意識しましょう。

  • 多球練習で下回転ショートを反復
  • 打点固定練習

中級者向け

中級者は、下回転・横回転・ナックルをランダムに出してもらい、回転判断と打ち分けを同時に鍛える練習が効果的です。フォアとバックの切り替えも意識すると、実戦に近い形になります。

  • 回転ランダム練習
  • フリック→ブロック→次球

上級者向け

試合前や上級者向けには、フリック後の3球目までを想定した練習がおすすめです。フリックして終わりではなく、その後のラリーや攻撃につなげる意識を持つことで、実戦力が大きく向上します。

  • フェイントフリック
  • フリックから3球目展開


フリックと戦術|試合での使いどころ

  • 相手の下回転が甘い → 積極フリック
  • 回転が強い → ストップ・ツッツキと使い分け
  • フリック後は次球準備を最優先

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フリックを使うべき場面・使わない場面

フリックは非常に有効な技術ですが、すべてのボールに対して使うべきではありません。回転が弱く、台から出てきやすいサーブやレシーブでは、積極的にフリックを狙うことで主導権を握れます。

一方で、回転が非常に強い下回転や、判断が遅れた場面では、無理にフリックを使わずストップやツッツキを選択する方が安定します。大切なのは「フリックできるか」ではなく「フリックを使うべきか」という判断です。

フリックは得点を取る技術であると同時に、相手にプレッシャーを与える技術でもあります。状況に応じて使い分けることで、試合全体の流れを有利に進めることができます。


フリックに向いているラケット・ラバー

ラケット

  • 反発力があり、操作性の高いモデル

ラバー

  • 掴みが良いテンション系
  • 硬すぎない方が安定

▶ 卓球ラケット・卓球ラバーの選び方完全ガイド|初心者おすすめ用具も実名で紹介


FAQ|卓球フリックに関するよくある質問

Q1. フリックとツッツキの違いは?

A. ツッツキは安定重視、フリックは攻撃重視のレシーブです。

Q2. 初心者はフォアとバックどちらから?

A. 体の正面で使えるバックフリックがおすすめです。

Q3. 下回転が強いときはどうする?

A. 無理にフリックせず、ストップやツッツキと使い分けましょう。

Q4. フリックの打点は?

A. バウンド直後〜上昇点が理想です。

Q5. ナックルサーブはフリックできる?

A. 可能ですがオーバーミスに注意が必要です。

Q6. フリック後はどう構える?

A. すぐ次球(ブロック・カウンター)を意識します。

Q7. フリックが安定しない原因は?

A. 打点の遅れ、角度固定、振りすぎが主因です。


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✅ 卓球のフリック まとめ

卓球のフリックは、台上で主導権を握るために欠かせない重要な技術です。短い下回転サーブやストップに対してフリックを使えるようになることで、ツッツキ一辺倒の受け身なレシーブから脱却し、試合を有利に進めることができます。

本記事では、卓球フリックとは何かという基本から、フォアフリック・バックフリックの打ち方、回転別(下回転・横回転・上回転・ナックル)の使い分け、安定させるためのコツや練習方法、さらに試合での戦術的な活用までを初心者にも分かりやすく解説しました。フリックは「強く打つ技術」ではなく、「正しい打点と角度でコンパクトに弾く技術」です。

最初はミスが出やすい技術ですが、基本フォームと打点を意識して練習を重ねることで、誰でも確実に安定させることができます。フリックが身につけば、レシーブから攻撃へとつなげる幅が広がり、3球目攻撃やその後のラリー展開も大きく変わります。

ぜひ本記事の内容を参考に、回転の見極めとフリックの使い分けを身につけ、あなたの卓球レベルを一段引き上げてください。